DEJIMA

Future Factory
~ アイデアを形に変える場所 ~

CTCアメリカ発 コロナ禍のデジタルテクノロジー活用事例 with DEJIMA

~米国現地駐在員によるインタラクティブセミナー~

コロナ禍の米国における、デジタルテクノロジーを活用した企業の取り組みを紹介する本イベントは、オンラインイベントプラットフォーム「Hopin」を利用して行われ、約200名が参加。登壇者のセッションをメインに、ソリューション紹介やQA等のブースも開設されたインタラクティブセミナーとして開催されました。

3月のロックダウン以降、経済活動再開の途上にある米国のデジタルテクノロジー活用の「今」を、ITOCHU Techno-Solutions America, Inc.(CTCアメリカ)から伝えます。

Future of Work is Now 〜米国企業の最新の働き方〜

新型コロナウィルスの影響により、突如働き方の見直しを迫られた米国企業が、テクノロジーを活用してどのように新しい働き方に対応しているのか。現状を松本氏が伝えます。

CTCアメリカ 事業開発ディレクター 松本 渉

CTCアメリカ
事業開発ディレクター
松本 渉

米国企業のリアル

2020年3月16日のロックダウン以降、多くの企業が休業やリモートワークの対応を与儀なくされています。経済と感染対策の両立が求められており、経済活動再開が段階的に行われている今、企業はWFH(Work From Home)とオフィス再開の選択を迫られることになりました。

オフィス再開には、人数を制限するスクリーニング、距離を取るソーシャルディスタンス、物に触れないタッチレスなど、厳しいガイドラインが定められています。これまで一時的と考えられていたリモートワークでしたが、全体の2/3の企業が延長・恒久化を検討しているのが現状です。

⽶国企業におけるWork From Home(WFH)の活⽤状況
⽶国企業におけるWork From Home(WFH)の活⽤状況

3分の2の組織がWFHを延⻑もしくは恒久化

WFHを継続する大企業

大企業の多くは安全を考慮しWFHの延長に舵を切りました。シリコンバレーでも従業員同士の結びつきを重要視するGoogleさえ、オフィス再開を断念し、WFHの延長を発表しています。また、Facebookは今後WFHを恒久化していくことを発表。ShopifyやTwitterなどの企業が既に、WFHを標準的な働き方とする方針を打ち出していましたが、Facebookのような大企業の方向転換は初となり、注目を集めています。

スタートアップはテクノロジーを活用してオフィスを再開

一方で、スタートアップ企業は、テクノロジーを駆使してガイドラインをクリアし、オフィス再開を進めています。

来客管理のソフトウエア開発企業の場合
自社の来客管理システム「Envoy」を、従業員のチェックインもできるようにアップデートしスクリーニングに利用。また、密度センサーシステム「Density」によるキャパシティマネジメントや、入室許可者のみドアの開閉ができるアクセスコントロールシステム「KISI」などのテクノロジーを活用。
セキュリティソフト提供企業の場合
AIを搭載したコンピュータービジョンカメラを活用。従業員同士の距離を画像解析でスコアリングし、密集している場合はビル管理会社にアラートがあがる仕組みを活用。

リモートワークの現状と課題

2017年のリモートワーク経験者は、総労働人口の5%程度の800万人程度でした。ところが2020年3月以降、7500万人が一気にリモートワークを強いられたのです。しかも、コロナ前はオフィス勤務との併用が多く、今回とはやり方も大きく違っています。企業は社外から仕事をするためのWeb会議システムやコラボレーションツールなどに対し、大きく投資を増やしていますが、先進的な大企業でさえ、全従業員のリモートワークを「困難」と表現しています。

リモートワークの課題
  • 勤務時間の増加→リモートワークにより1日が長く夜型の生活が増えてきている
  • ミーティングの増加→非言語コミュニケーションの低下や家で子供が乱入してくる心配などからストレスが増加。「zoom疲れ」という言葉も登場。

課題を解決するデジタルテクノロジー

今後はますます、ツールを使いこなしながらスムーズなリモートワークを行うことが重要になってきます。そこで、課題解決に役立つ非同期コラボレーションツールを紹介します。

Polly 非同期型スタンドアップ
日々のスタンドアップを、チャットを利用しサーベイ形式で行うもの。Zoomのように同じ時間に集まる必要もなく、データとして蓄積した内容を活用することも可能。
Loom 非同期共有型ビデオ
製品紹介などを行う際、Webサイトやスライドにアノテーションしながら録った動画を、URLで共有できるツール。
Miro オンラインホワイトボード
Web会議システムに付属しているホワイトボードが会議中のみ使えるのに対し、こちらは時間のある時に各自更新が可能。ブレインストーミングなど各種機能も装備。
Asana ワークマネージメント
プロジェクト管理を行うツールとしてタスク管理と共有に活用。チームが分散して働く環境で、各自の状況把握を可能にします。
Process Street 標準作業⼿順(SOP)
手順の決まったタスクを標準化。離れた環境でも誰かに確認することなくタスクが進められるツール。
Ripcord 紙文書デジタル化
ロボットを使って紙をデジタル化するツール。契約書などもデジタル化し、その後のフローもRipcord内で解決。

デジタルトランスフォーメーション NOW

高橋氏からは、米国の各産業で、現在活用されているデジタルテクノロジーとそのポイントを、製造、ロジスティクス、リテール、モビリティの4つカテゴリで紹介します。

CTCアメリカ シニア事業開発マネージャー 高橋 紘樹

CTCアメリカ
シニア事業開発マネージャー
高橋 紘樹

厳しい状況の中、成功企業が生まれたリーマンショック

経済面でも非常に厳しい現在の状況の中、過去のリーマンショック時を振り返ると、米国ではUberやInstagram、airbnbなど、今や大成功を収める企業が多数生まれていました。こんな時代にも10年後の世界を変えるテクノロジーが確かに生まれていたということです。

2020年に世界で設立された企業や資金調達に成功した企業も多くあり、その大きな割合を米国企業が占めています。この中にのちに大成功を収める企業も出てくるでしょう。

現状のDX事情を4つの産業領域で紹介

製造 ~モノを作る

クラウドやセキュリティ、IoTなど基盤系の技術はおおむね普及し、現在は3DプリンティングやCobots、ARなどのサポート技術が成長期を迎えると言われています。シリコンバレーでは、基盤+サポート技術を組み合わせ、新たなユースケースを作ることで競争優位性を確保する取り組みが行われています。

セルフドライビング領域には自動車メーカー以外の企業も参入、その他コンピュータービジョンによる人の作業のデジタル化や、高い効果が期待される製造業+VRのセーフティトレーニングなどのテクノロジーも生まれています。

注目領域 「人に寄り添う」テクノロジー
注目領域 「人に寄り添う」テクノロジー
ロジスティクス ~作ったものを運ぶ

米国は車社会のため、車のトランクへのデリバリーや、処方薬のドローン配送など、消費者ニーズに合わせた様々なサービスにテクノロジーが活用されています。また、オンライン購入の30~40%に返品が発生するため、効率化するテクノロジーにも注目が集まります。自動運転とロボットによる完全自動のデリバリーサービスなど、自動車製造業とロボティクスを融合させたサービスや、ロボットアームとロボットAIを組み合わせ、人の補助なしで機能するピッキングロボ技術も登場しています。

注目領域 データ活用イノベーション
注目領域 データ活用イノベーション
リテール ~運ばれたものを売る

消費者へのアンケート調査によると、品質と価格に満足しても「便利なサービスがない店では買わない」という結果が出ています。Amazonを例に挙げると、デリバリーだけでも20種ほどのサービスがあり、返品無料は当たり前、更にレジに並ばなくてよい実店舗のAmazon Goも話題になっています。この技術をスケールするため、システムを店舗ではなくショッピングカートに仕込むテクノロジーが生まれており、全米のスーパーマーケットに転用される日も来るでしょう。

リテール領域ではお試しができると購入確率が上がるため、その工夫がテクノロジーで解決されています。服の試着を行うスマートミラーや、化粧品を試せるバーチャルメイクアップは、コロナ禍の実店舗でも必須になってきます。更に現在では、行列解消や接触なし、またデリバリーを使ったソーシャルディスタンスショッピングの技術も出てきていますが、今後が期待される領域です。

注目領域 顧客との結び付きの再構築
注目領域 顧客との結び付きの再構築
モビリティ ~人を運ぶ

モビリティは新型コロナウィルスの影響を最大限に受けた領域と言えるでしょう。
社会インフラであるモビリティ領域では、人の移動そのものだけでなく、カスタマージャーニーをカバーする空港の屋内デジタルマップや機内鑑賞VRなどのサービスに注目が集まっています。コロナ禍で人の移動が激減したため、リソースを物の移動に転用する取り組みも始まっています。また、ドローンを使った宅配やエアタクシーなど、未来感のある技術も実用化が進んでいます。

注目領域 New Normal対応のための基盤作り
注目領域 New Normal対応のための基盤作り

「New Normal」時代の武器となるテクノロジー

最初にお伝えしたように、今回の危機的状況の中からも、5年後、10年後に世界を変えるようなテクノロジーがきっと生まれてくるでしょう。テクノロジーの中心地、シリコンバレーで活動を続けるCTCAでは、将来性のあるスタートアップや新しい技術を、日本の皆様に今後も紹介していきます。

危機時にも強いテック産業

COVID-19時代にも将来世界を変えるようなテクノロジーが出現すると見込まれます
危機時にも強いテック産業

CTCは、テック発信源のシリコンバレーでも変わらず活動を続け
New Normal時代の「戦う武器」を日本のお客様にお届けし続けます